阿部農園
小学校の裏手にある丘をぐーっと登りつづけると素敵なお庭の向こうに畑と小屋が見えてきます。
小屋にあるスピーカーからは矢沢永吉さんの音楽が。
ここは阿部農園、"働き手が楽しく仕事しないと!"ということで、他にも"ONE OK ROCK"や"BABYMETAL"などアップテンポな音楽が流れる。
小屋向かいに広がる畑には、さながら木のような野菜が並び立ちます。これは広島県廿日市市の名産品"佐伯おお長ナス"。特徴は何といってもその長さ、ゆうに30㎝を超えます。
この"佐伯おお長ナス"を生産されている阿部勝也さんを訪ねました。
実家が元々農家だった阿部さんは農業大学に通い、卒業後は20年間広島市内に勤めました。
40歳の時に体調を崩したことをきっかけに仕事を辞めました。その後、農家を継ぐかどうか悩んでいた際、農業大学時代の先輩や後輩から親身になった励ましを受けたのだそう。そこで農家になろうと決心。
実家の農園では花木から始まり、イチゴ⇒ミニトマト⇒おお長ナスを生産してきました。今もある畑の周りの大きな枠組みはイチゴ栽培をしていた頃のなごりなのだとか。
「いろんなものを作るより、とにかく秀でたものを作りたい!"ナスといえば阿部さん!"ってしたい。この軸はぶれません!」
やりがいを感じる瞬間は、色・はり・ツヤが完璧なナスができたときだそう。
シーズン時には早朝5時過ぎから休憩をはさみ19時半まで作業があるという。どんなに疲れても、それは達成感のあるしんどさで嫌いではないという。
「うちの茄子は甘いよ!趣味と仕事が一緒で贅沢!」と笑顔の阿部さん。
課題はナスの生産者が少なくなっていること。"ナスの生産者を増やしたい"そのために市が主催するセミナーに参加。様々な業種の人と出会いコラボの話を進めることで、新たな販売先を模索しています。現に今、地元料亭のメニューや、高校生とのお菓子企画"ナスレーヌ"などのコラボが実現しています。
「規格外のものを加工販売できる場所を見つけていきたい。需要が増えれば生産者も増える。兼業や空いた畑を使うなど様々な形の生産者に増えてほしい。そして佐伯おお長ナスを広めていきたい。」
阿部農園には同業種から他業種の方まで、多くの人が集まります。阿部さんの気さくで柔らかい人柄ゆえだと感じるが、このことが阿部さんの励みになっているのだそう。
阿部さんは食育にも力を入れています。農園近くの小学校から毎年3年生が食育体験として畑にやってくる。この取り組みはもう10年以上続けており、当初の教え子が社会人となり「ナス食べてるよ。」と話してくれることもあるのだとか。
子供のころの夢は工業デザイナーだったという。
「ビル、橋、車、何か作る人になりたかった。"何か作る人"という夢は叶っている。今も目標だった食育や料亭とのコラボは叶っています。さらに今後もどんどんコラボしていきたいし、地元のいいものを地元で消費できるようにしていきたい。ひいては低迷を続ける野菜自給率を上げたい。そのためにも、子供たちが地元野菜に興味を持てるような活動を続けていきたい。」
現に今、日本の自給率は39%、その中でも広島県は24%にとどまり、中でも野菜となると広島県内自給率は9.5%となっている。(H25年度、食料自給率参照)
阿部さんは2015年にJA佐伯中央内の青壮年連盟の立ち上げにも関わった。地元農業のPR活動や地産地消を進める取り組みを続けられています。
大きなナスが畝に並び立つ姿は圧巻です!
"広島にはこんなすごいナスがあるんだよ"と夏の手土産に佐伯おお長ナスいかがでしょうか。
あ
あ
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Soy-Italian 「佐伯おお長ナスともみじ豚のラザニア」
阿部農園の佐伯大長ナスとイシカワの大豆を使ったコラボレーション料理
協力 Trattoria Ruzzo
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レシピはクックパッドで
作っているのはこの会社!
阿部農園
- 住所
- 広島県廿日市市津田 マップ
- TEL
- 特になし
- 営業時間
- 特になし