前川農園
前川姉妹。やさしく、情熱的な野菜を作ります。
畑の中、華やかな色合いの服装で作業をされるふたり。
姉の "すず姉" こと前川すずみさんは百貨店で洋服関連のお仕事、
妹の "じゅんちゃん" こと池田淳子さんは保育士をしていた。
前川姉妹が農業を始めたのは2013年。
じゅんちゃんの描くイラストは保育園を思い出す
全く系統の違う、まさしく畑違いの農業を始めたのは、お父様の影響だった。
元々、兼業農家としてお米を育てていたお父さんの前川信昭(のぶあき)さん、
子供のころから姉妹にとって畑やトラクターは遊び場であり身近な存在だった。
そんな二人はいつしか信昭さんから学びたいと感じていたのだそう。
すず姉:学びたいというのと、いつかは自分が家を継ぐという気持ちもありました。
じゅんちゃん:地元の保育園が閉園してしまいました。そのころ子供たちの手も離れてきていました。姉とのタイミングがちょうど重なったんです。
そんな二人でやる農園はどことなくユーモアがあり、かわいい。
三角の石がペイントされておにぎりになっている。
唐辛子
野菜は少し個性的!
唐辛子やジョロキア、ニンニク等料理を引き締めるスパイスからはじまり、
こだわりのもち米は "タンチョウ餅米" という穂が髙くなる品種。
穂が高くなるということは台風などで風の影響を受けやすくなる。
台風が例年通る広島では、できれば避けたい特徴だ。
それでもこの品種にこだわるのは、米の薫りと風味、味が良いからなのだそう。
例年この長い穂を活かし、地元氏神様の龍王神社しめ縄に使用されている。
前川農園の加工品、 "台唐(だいから)もち" はとてつもなく柔らかい。
私の実体験として、網に置いて焼いていると溶けて下に落ちてしまったことがある程だ。
そしてこれが癖になる。やわらかいためいくらでも食べれてしまうのだ。
ちなみに "台唐(だいから)" というのは唐(とう)の時代に中国から伝わってきた "杵(きね)" のことである。
元々脱穀用だったのだが、餅つき用として中国地方の広島と山口の一部地域に広まったのだそう。
下画像のように足を使って踏み込むので女性やこどももやりやすいのだ。
2人に夢を聞いてみた。
すず姉:一番身近で大切な "食" を支える農業を続けていける仕組みを作りたい。そしてそれを繋げていきたいです。地元を大切に女性目線を忘れない、食べる人に寄り添った農業をしていきたいです!
じゅんちゃん:農業のことを知ってほしい、スーパーにはきれいな野菜が並ぶから忘れてしまいがちだけど、農業は天気に左右されるし、いろんな手がかかっているということ。特に子供にはいろいろな角度から知っておいてほしいな。
農業と切っても切り離せないのが鳥獣被害、前川農園では積極的に取り組み、発信している
前川農園とイシカワでは、2016年から "ISHIKAWA-FARM" をしている。
毎年収穫した種を引き継いで、旧佐伯町産の落花生を育てている。
ISHIKAWA-FARM
人も自然も親しみやすく和やかなこの地域の魅力を伝えたい。
ISIKAWA-FARMでは前川農園さんと旧佐伯町の魅力を発信すべく、活動をしていきます。
一度直売所を訪れて、直接2人と話してほしい。
人懐こく、優しい2人の人柄が野菜や加工品にも深く感じれる。
2人のおすすめはお米からできた "お米麺" 、
サッとゆでてめんつゆやドレッシングを絡めると簡単うまい!なのだそう。
他にもパスタや焼きそばと使い方は幅広い。
是非試して自分のお気に入りの食べ方を見つけてほしい。
Soy-Italian 「やわらかお餅の豆乳グラタン」
前川農園の台唐(だいから)もちを使用した冬に温まる一皿
協力 Trattoria Ruzzo
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レシピはクックパッドで
作っているのはこの会社!
前川農園
- 住所
- 広島県廿日市市友田1511 マップ
- TEL
- 0829-74-0101
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 定休日
- イベント等の都合により不定休
- サイト
- https://www.facebook.com/maekawanouen/